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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

「あっ、はぁ~い!狭いけど、お布団敷けたよ!」



「ここ香織の部屋だったの?」



小田切さんは、見渡しながら布団に座る



「うん…まだ空けてあったけど多分次は物置にするって。」



「へぇ~何で?」



「志信に会ったからだって…。」



「俺に?」



「簡単に、戻って来ないようにだって…言われた。」



その言葉に小田切さんは一瞬、眼を見開き



「じゃあ…帰さないようにしないとね。」



わっ!キュンとなる!



私は小田切さんの隣に座って、



「結構…呑まされた?」 



「ん~大丈夫だよ。お義父さんと近所の人達は、結構呑んでたけど。」



微笑みながら、私の肩を抱き寄せた。

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