テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

******

「…い…った…。朝…?」


身体中に鈍い痛みが走り、目が覚めた。


久々な上に、かなり激しかった昨日の情事で筋肉痛になっている。


隣には、静かに寝息を立てる、嘉之の横顔があった…。
夢じゃない…。


思い返すと、結構恥ずかしいこともしたので、顔が真っ赤になる。


「初っぱなから…こんな、恥ずかしい…。」


布団に顔を埋めてると


「ん…ん…?香織~?」


はっ!動いたっ!やっぱり現実だ!


「ふぁ~良く寝た~。」


アクビしながら、嘉之は起き上がり、側にあったジーンズを履いて冷蔵庫に向かった。


「喉、渇いた。」


冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し一口飲んだ。


「香織も飲む?」
「あ…はい…。」


確かに喉渇いてる。


嘉之は自分の飲んでたボトルを渡した。


「はい。」
「ありがとう…。」


てか、間接チュー!!
…って、昨日の今日でなんだよな…と、ボケつつ一口飲んだ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ