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理想と偽装の向こう側

第3章 初めての夜

SEXキスもしない…。



私は、どこかでそれも含めての同棲なんだと思っていたのでは? 



じゃあ、この人は本当に何のために私と同棲をする気なんだろう…。



「小田切さん…何が…したいんですか…。」



「え?まだ聞くの?」



と含み笑い。



「いきなり会ったばかりの私と同棲して、他に目的あるんですか?」




「目的は一つだよ。」



「だから!?」



「傷を舐め合いたいだけだよ。」



………。



ゴンっ!!



再度私は、額をテーブルにぶつける程、項垂れた。



そんな私を余所に小田切さんは…



「お姉さ~ん!マッコリ、ボトルで下さ~い!」



店員さんに手を振る彼を見つつ…これから先、私はいったいどうなるんだろうか…彼とどうなっていくんだろうか…グルグルと不安が渦巻き、失恋で落ち込むどころじゃなくなっていた…。




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