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理想と偽装の向こう側

第10章 信頼と疑惑

えっ!今なんて言った!?
『好き』って言わなかった?



「…俺のこと…好き…?」



…あぁ…『好きだよ。』じゃなく
『好きか?』か…。



そんな問い掛けを不思議に思いながら、



「…好きだよ。」
「どれくらい…?」



へっ?普段から言ってるのに…。



「凄い…好き…。」
「凄いって?」



…どこまで、続くのかな?



「大大大好き!」
「大大大って?」



おいっ!
なにを言わせたいんだ!?少し考えて



「命…。嘉之の為なら、命掛けられるよ。」



眼を合わせて、本気で言った。



嘉之は、一瞬眼を見開いて私を見詰め、少し穏やかな表情で、一番手前の寝室に私を引っ張っり入れた。




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