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理想と偽装の向こう側

第2章 出会い

思いつくだけの言葉を吐きだし、六年間の思いに終止符を打とうとした…。



が…。



そんな簡単に忘れられる訳がない。



どうしようもなく、泣けてきて仕方ない。



だからと言って、いつまでも叫んでもいられない。



「情けな…。」



これからお酒を買い込んで、家で自棄酒だぁ~!



有給もたまってるし、体調不良と言って週末まで連休にしてやる。



とにかく今は、現実逃避したくてたまらなかった。



真っ赤に泣き腫らした目と、鼻水をズビズビ鳴らしながら、家路に向かう。



今日は、また一段と天気が良かったため、周りは金色の色を放っているのに、私だけが汚濁を落としている気分だった。



『自分に存在価値なんてあるのだろうか?』



ここ数年、そんな考えばかりが頭を駆け巡る。



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