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理想と偽装の向こう側

第13章 対決

小田切さんの一言に、スーッと血の気か引きそうになる。



終わらない気がする…。



『俺は認めねぇからな…。』



あの言葉は、嘘じゃない…。



『嘉之、絶対渡辺さんを離さないと思うよ!』



今更ながら、安岡さんの言葉が、巻き付いてくる。



「どうしよう…。」



「嘉之の本音…引き出して、香織んに聞かせたかったをたけどな~。何なんだろ…あの執着心。」



「小田切さん…。」



だから危険を省みずに、あれだけ言ってくれたんだ…。
ん?じゃあ、本音じゃなかったの?



なんだ…ドキドキしちゃったよ…。




「香織んはさぁ…嘉之から一番欲しかった言葉もらえたら…どうしてた?」



「一番…欲しい…。」



小田切さんは、私を見詰めながら



「『好きだ…おまえだけを…愛してる。』」



ズキュ―――ン!!!



また妙に潤んだ瞳で、色っぽく言われて、心臓が撃ち抜かれた!


 
「ってさぁ~!端から見てたらドキドキするよね!ん?香織ん、固まってどうしたの?」



「端から見てて…ですか…。」



言ってて照れは、無いんですか!



「ニョッキ作ろうか!」



笑顔で小田切さんは、準備を始める。



小田切さん…貴方の心が一番知りたいです…。


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