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理想と偽装の向こう側

第16章 懐古

何…?



「えっ…誰とも付き合った事ないの知ってんの?」



滝島はニヤリと笑い、



「俺の人徳、思い知ったか!」



こいつ!!
お茶を一口飲んで、更に



「あんな良い子、変な輩にいい様にされたくないじゃん!あ~んなことや、こ~んなことされたら、悔しくない?」



「たくっ!どんな事だよ!オマエの言い方の方が、厭らしいだろ。」



口元に手を持っていき、滝島は



「あら、やだ、何考えたの信りん!」



いちいちと…感謝の気持ちが薄らいでいきそうだ。



「それで…。」



「でぇ~小田切なら、ヒナちゃんとお似合いだし、大事にしてくれそうだなって!」



え…。



「そんな理由?」

「おう!」

「日替わり、定食お待たせ!」



「おっ!キタキタ、今日は麻婆茄子なんだね!お姉さん!」



配膳のおばちゃんに、笑顔で言うと



「ご飯大盛りにしといてやったよ!お兄ちゃんたち!」



「流石!京子ちゃん!いつもありがとう~!」

「有難うございます。」



にっこり返すと。



「小田ちゃんの笑顔にゃ敵わんからね~ははは~!」



「流石!小田切様々だ!」



滝島は、笑顔でご飯を頬張る。



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