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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

不味い!!



「ガバッ!」



布団をはね除けながら、身体を離す。



「は…はぁ…。」



俺が少し息が、上がってしまっているところ



「志信さん…?」



蕩けるような瞳で、正に「どうしたの?」と、言わばかりに問いかける声。



「今日は、これくらい…もう寝な。」



ベッドから出て、布団を光花にかけ直すと



「志信さんは、寝ないの?」



うっ…ちょっとこれ以上は、無理っ!



「もう少ししたらね…ちょっとビール飲んでくるから。」



そう言い残し、隣の部屋に移動しドアを閉めた。



「はあぁぁぁ~。」



熱くなりかけた身体をクールダウンしようと、冷蔵庫からビールを取り出し、



「プシュ!」



口を開けると共に、一気に呑み込む。



…もう少しで、またやっちゃうところだった。



昨日の今日で、連チャンは不味いでしょ…。



手で口元を塞ぎ隣の部屋を見やる。



光花…看護師なのに、男の生理機能、解らないのかな?



「寝れない…。」



ガックリと両肩の力を落とし、項垂れた…。

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