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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「あっ…うん。たまに、ちょっと痛みと吐き気があるんだけど、波があって昨日今日は大丈夫!」



パッチン!



言った瞬間、頭の奥で何かが弾けた。



あれ…私が気持ち悪くなる時って…嘉之がらみの時だよな…。



「まだ、原因分からない?」



凄い心配そうな声に、罪悪感が込み上がる。



小田切さんは、光花さんの事もあったから過敏になるよね…なのに私ったら…。



「こ、今週!会社の掛かり付け受けれるから!」



と、言っても予約取れるかな?



「そっか…早く原因分からないとね。」



「うん…。食べよう!!検査になったら絶食だ!今の内に食べとかないと!」



「ははっ!まぁね~。」



小田切さんは笑ったけど、不安そうな顔が伺えた。 



また同じ思いをさせたくない…。
早くきちんと、調べないと。



そして全部残さず、最後にお蕎麦もしっかり食べきり、ご満悦な私を小田切さんは嬉しそうに微笑んで見ていた。 

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