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理想と偽装の向こう側

第20章 さよなら

「安岡さん!」
「安岡っ!」



同時に呼び掛けてハモる



「わぁ~!分かった!とにかく近場にいるから、何かあったら呼んで!二人の事だろ?二人で、しっかり話し合えよ!嘉之、ちゃんと渡辺さんの言い分聞けよな!」



「分かったよ…。」



嘉之の口元は、笑っていた。



「じゃあな!渡辺さん、ごめんね本当に…嘉之の我が儘に付き合わせて。宜しく頼みます!」



安岡さんは、苦笑いしながら友情を守ろうとしていた。



何だろう…嘉之のせいで、みんなが振り回される…。



それとも、私のせいなのかな…。



「バタン…。」



安岡さんは、出ていってしまった。

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