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理想と偽装の向こう側

第20章 さよなら

「わっ!きゃっ!」



小田切さんは私をしっかり掴まえて、ソファーとテーブルの間の床にハマる様に押し倒し、上に覆い被さる。



「本当に?」



見下ろす小田切さんの瞳が、色っぽいやら切ないやらで見詰められだけで身体が熱くなってしまう。



「…うん…。」



私の答えに、少し困った表情をする。



何で?



「はぁ…一晩中…だよ。」



えっ!!あれ、本気?



「あっ…うん!」



もう~女は度胸だっ!



小田切さんは、少し眼を瞑ってから



「じゃあ…一杯いっぱいになるまでね。」



「はいっ!」



それって許容範囲どこまでだろ?



「クスッ…たく…。」



小さく笑い私の前髪を掻き上げ額に唇を当て、少しずつ下に落としていく。



ビクンッと反応すると



「香織ん…可愛い…。」



ぎゃあぁぁ~!


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