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可愛い君

第17章 再会

え?え?



明日からじゃないの?



ドクン…


ドクン…



ドクン…


私はどんな顔していいか解らず俯いた。


一さん回していた腕を緩め、

私を回転させ向かい合わせになった。


けど、顔を上げられない…



「莢……顔を上げて?」

私は俯いたまま首を横に振った。



「お願い……莢…俺を見て……」


一さんは私の顎をクイッと上へ上げた。



半年振りの一さん……

目と目があったその顔は

酷く寂しい切ない歪んだ顔をしていた……

一さんが今にも泣きそうな顔…


私は美玲さんの行動と
一さんの鈍感さにかなり傷付いた。


けど、それ以上に一さんも傷付いたんだ。

こんな私を今でも想って居てくれてる……




なんとも言えない感情が混み上がってきた。



ぶわぁ……

私は込み上げてくる涙をどうする事も出来ず


一さんを見た。






「は……じ…………さん……くっ」

しゃくりあげる私の背中を優しく擦ってくれた。





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