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気が狂いそうな快感の後に

第2章 マフィアのペットになりました

ズキン、ズキンと体が痛む。
徐々に意識が覚醒してくる。

「「おはよう、星川茜」」

二つの声がハモって聞こえる。
目を開けると、二人の同じ顔をした青年がが見えた。
違うところは、髪の毛の色が黒かオレンジかってところ。

戸惑い、慌てて体を起こそうとするが、動かない。
私は椅子に体を縛り付けられていた。

「!?何なのこれ!あんた達だれ!?私どうしたの!?」

オレンジ髪の青年が肩をすくめ、私に問いかける。

「君は星川茜、21歳。R大学文学部三年生。で、あってるかな?」

その言葉に私は戦慄した。
―何でこの人、全部知ってるの…!!
恐い。恐い。恐い。
早く逃げなきゃ。このままじゃなにされるかわかんない。
殺されるかもしれない!!

「うるさい!!とにかく放してよ!!家に返して!!あんた達、一体何なのよ!!何する気なの!?」

「困ったなぁ…質問を質問で返さないでよ…」

困ったように苦笑いを浮かべるオレンジ髪を押し退けて、黒髪が前に出る。

「いいから質問に答えろ。お前の質問に答えるのはそれからだ」

オレンジ髪の人と同じ顔なのに、醸し出す雰囲気も迫力も大違いだ。
私は仕方なく質問に答えた。
答えないと殺される気しかしなかった。

「はい、そうです…」

「いいだろう。俺らがお前をここまで連れてきた理由はわかるな?」


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