はぴねすっ!!!?
第38章 そして固まっていた気持ちが溶け出す。
「いっ!!!!」
直の手を庇うために正面から抱きついて、右手のパンチを体で受け止めた。
.....こ、の。バカ力.....
「ゲホッゲホッ.....っ!」
「お、お前.....!!」
でもよかった。今ので正気に戻り始めたようだ。
「な、何で出てくんだよ!おい、大丈夫か?!!」
ゲホッ
かなりいたいっす。
直を抱き締めたまま話す。
「辛かったと思うよ。今までずっと一人で悩んで、誰にも言えなくて。
でも。私は知ってるよ?ちゃんと。
直が努力してるところ。勉強だって、捨ててるとかいって、ノートとかちゃんとキレイにとってること。
ホントは凄く友達思いで、優しいこと。
だから、でしょ。元気くんに辛い思いさせたって、自分をせめて.....」
かくん、と直が膝を床につく。
私より低くなった直をもう一度しっかり抱きしめる。