パパとママのタカラモノ。
第4章 出産。
元々の予定日は7月10日。
けど、その日は
みんな都合が悪くて
休みをとれないということで
7月4日に
帝王切開での出産が
正式に決まりました。
―――出産前日。
不安で怖くて
消灯時間を過ぎても
中々眠れない時に
智ちゃんからの電話。
奈央「もしもし?」
隣の人に気を遣って
布団に潜り込み小声で話した。
智也「今、仕事終わったぁ。行こうか?」
時刻は21時を過ぎている。
奈央「いいよ。どうせ明日会えるし。10時には来てくれるんよね?」
智也「9時には行くよ。大丈夫?」
奈央「怖すぎるし、痛いだろうなぁ‥。」
‥と、ここで、
隣のカーテンが開いた。
「すみません。電話うるさいんですけど。消灯時間過ぎてるし、いい加減やめてもらえませんか。」
怖ッ!!!(゚□゚;)
てか、すみません‥。
奈央「ちょっと病室出るわ‥。」
智也「えっ、どしたん?」
奈央「隣の人に、うるさいって言われた。」
本当は消灯時間が過ぎてから
病室を出るのは禁止されてるけど
看護師さんにバレないように
ナースステーションの前は腰を屈めて
面会コーナーまで行った(´pωq`)笑
けど、10分ほど小声で話してたら
巡回中の看護師さんに見つかった。
咄嗟に電話を切ってしまった←
「あれっ、斎藤さん?何してるのー?駄目でしょー?」
そう言いながらも笑ってる。
奈央「すみません‥。不安で眠れなくて..苦笑」
「やっぱ怖いかー。若いしねー。」
奈央「看護師さんだって若いでしょ?笑」
「斎藤さんよりは歳よ~。あー私も早く彼氏が欲しいー。」
奈央「えっ、いないんですか!?綺麗なのに!」
「やだぁ!笑)綺麗だなんて、そんなことナイナイ!!」
否定している割には
顔が真っ赤ですよー笑
「まぁ‥不安なのは誰しもが感じることだけれど、私を含め担当の先生も、麻酔科の先生もみんなで斎藤さんを守るから。もちろん赤ちゃんも。だから信じてみてくれないかなぁ。」
看護師さんは
ニッコリと笑って
励ましてくれた。
「そういうわけだから、そろそろ病室に戻ろ?ここ暑いし(笑)寝るまで側にいてあげるから。」
これぞ、白衣の天使(´pωq`)゚+。
訳分かんなくなって泣いちゃいました。