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優しくしないで

第19章 遺品…



静ちゃんは…私から…


太一の携帯を掴み…





未送信のメールを読んだ






『何…何よ…太一…

ズルイ…今更……これは…

留美ちゃんだけ…好きで…いいじゃない!!!


こんな…私を…気にかけなきゃ!!!!!!良かったじゃない!!!』



静ちゃんは…太一の携帯を握りしめて…




フェンスに花束を投げつけた!!!




『今更!!!好きとか!!!ズルイよ!!!

太一―――――――!!!

生きてて……欲しかった…』




フェンスを掴み…



叫ぶ静ちゃんの姿は……



何故か……自分と…重なった…






太一…ズルイよ…







バカ…太一…




悩ませたのは…私…達だったのに…




「……静ちゃん…だっけ…?」




携帯を握り締め泣く静ちゃんを…


光一さんは優しく支えた…


「……辛いかもしれないけど…その携帯…君がもらってくれないかな?」




『………だって……』




「…君への…告白…みたいだし…」



『…辛くなるだけです…
早く…忘れたい…太一なんか…早く…忘れたいんです…』




光一さんは…


静ちゃんを抱きしめた…





「…辛くても…太一の気持ちだよ…

もらってくれないかな?」



『……う…ぅ…あああああ』




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