優しくしないで
第22章 雪の降る日は…
社長の挨拶のあと…
常務が挨拶をした…
『あ…』
常務は…
私が面接の時に手話で話をした人…
厳しそうな外見だが…
手話で話した時は…とても穏やかな人だった…
あの人…常務さんだったのか…
偉い人…なんだよね…
面接とはまた違う緊張感で…顔合わせは終了した。
会議室を出ると…
私は常務を探した……
あの時のお礼を言いたかった…
しかし…先に会議室を出た常務には会えなかった…
来年度の同期10人は…
4月の入社式にまた会いましょうと…
握手を交わしあった……
年齢が違う私を…同期として認めてくれていることに…
少し照れてしまった
このメンバーが…
私の仲間と…なる…
陸上部時代を思い出し…
鼻の奥が熱くなる…
太一……
私…ここまで来たよ…