優しくしないで
第23章 揺れる……
そんな…1月も終わりに近づき…
センター試験を終えた、静と会うことなった…
『…静、どうだった?』
『…ま〜…頑張ったかな?』
ニッコリ笑う静は…
やっぱり小さく、かわいらしい…
大きな瞳は…真っすぐで…
強さを感じる…
私には無い…本当の強さ…
太一が…徐々に惹かれた…
芯の強さを…静はもっている…
やっぱり…静は…凄い…
『留美は、余裕ね!
やっぱり、専門学校にすればよかったかも〜』
静は、茶化すように笑った。
『静は…何で…教育学部?』
静は…私の先を歩きながら…
『…私のような…捻くれた子供を…笑うため…』
ヒヒヒっと…静は、振り返り笑った…
『…笑うって………』
『笑ってやるのよ…
無いものねだりで…人を羨んだり…
嫉んで…相手を傷つけても…
いいことない…って…
笑ってやるのよ………』
静らしい…
私達のような
経験は…
…私達だけで…十分だ…
静は…自分の経験を…
次の私達になるであろう子供達のために活かす事を決めたのだ…
『…そっか…
かっこいいね…静は…』
『…知ってる…
……留美も……太一のシューズ…作るんでしょ?
かっこいいよ…』
『知ってる…………ぷっ…』
私達は…
普通の高校生のように…笑いながら…歩く…
太一……
私達……笑えてるよ…
夢とか…未来とか…
笑って…話してる…
太一は…
こうなる事……
知ってたのかな…?