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私はあなたを許さない

第13章 「希の事、好きなんじゃない?」



哲男は自分の事が好き
遊びやその場のノリではなく本気で
そんな事ない
絶対ない
初美とそう笑って話したが…


希「…好き…好きか…」


本当のところ
よくわからなかった
何故なら希自身、恋を知らない
一度も人を好きになった事がないからだ

生まれてから一度も…


希「…」

光明「あれっ…愛田さん?」

希「先生」


渡り廊下で休んでいると
偶然通り掛かったのか光明が現れた
普段はお互いの関係を怪しまれないよう
会ってもあまり話さず
別れるのだが
今日は周りには誰もいない
ゆっくり話すには絶好の機会だった


希「調度良かった、先生に聞きたい事が
あったの」

光明「何、もしかして授業でわからない
事でも」

希「ううん、そうじゃなくて…」

光明「何」

希「好きってどんな感じ?」

光明「えっ!?」


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