secretroom~秘密のひととき~
第17章 旅立ち。
【憂side】
12月30日。
明日、美紀さんと翔くんはここを出る。
もう、気持ちは伝え終わったし、このまま会えなくても、悔いはない。
なんて思ってるけど、実際まだ失恋から立ち直れていない。
その日の夜。
いつものように、部屋にいると…
コンコンッ
誰か来た。
憂「はい。」
翔「俺だけど、いい?」
憂「どうぞ。」
ガチャ、
ドアを開けると、そこには紛れもない翔くんの姿。
憂「どうしたの?」
翔「ちょっと話したいことがあって」
と言い、ベッドに座った。
憂「楽しかった。一緒に暮らせて。」
翔「俺も。なんかあっという間だったな。」
憂「うん。春に会ってね。あの時翔くんに会ってなかったら、私、死んでたかも。」
翔「じゃあ、俺、命の恩人?」
憂「だね(笑)」
翔「ごめんな。」
憂「なにが?」
翔「憂は、ずっと俺のこと好きって言ってくれてたじゃん。」
憂「そりゃあ、好きだから。」
翔「だから、なんか申し訳ねぇなって。」
憂「そんなことないよ。でも、ひとつだけ言えること。
私は、これから数年、翔以外の人を好きになれる自信がない。」
翔「…。」
憂「ごめんね。よし!あともう他に言うことないから。」
翔「…憂には、幸せになって欲しいんだけどな…。」
憂「…多分、無理かもしれないなぁ。
こんなに、好きになったの初めてだもん。」
翔「また、会おうな。」
憂「次会う時は、お互い人のものかも知れないね?」
翔「…だな。」
憂「…私、明日、送りに行かないから。多分、泣いちゃうし。」
翔「美紀みたいに、キスされたら今度こそ修羅場になる…。」
憂「あと、翔くんの帰り、待たないからね。」
翔「別にいいもん。憂のおせち、ぜってぇ食べに来るから。」
憂「そっか♪じゃ、また会えたら。」
翔「じゃあな、」
こうして、私と翔くんの最後の会話は終わった。
不思議なことに涙は出なかった。
君が、幸せそうに、笑ってたからかな?
12月30日。
明日、美紀さんと翔くんはここを出る。
もう、気持ちは伝え終わったし、このまま会えなくても、悔いはない。
なんて思ってるけど、実際まだ失恋から立ち直れていない。
その日の夜。
いつものように、部屋にいると…
コンコンッ
誰か来た。
憂「はい。」
翔「俺だけど、いい?」
憂「どうぞ。」
ガチャ、
ドアを開けると、そこには紛れもない翔くんの姿。
憂「どうしたの?」
翔「ちょっと話したいことがあって」
と言い、ベッドに座った。
憂「楽しかった。一緒に暮らせて。」
翔「俺も。なんかあっという間だったな。」
憂「うん。春に会ってね。あの時翔くんに会ってなかったら、私、死んでたかも。」
翔「じゃあ、俺、命の恩人?」
憂「だね(笑)」
翔「ごめんな。」
憂「なにが?」
翔「憂は、ずっと俺のこと好きって言ってくれてたじゃん。」
憂「そりゃあ、好きだから。」
翔「だから、なんか申し訳ねぇなって。」
憂「そんなことないよ。でも、ひとつだけ言えること。
私は、これから数年、翔以外の人を好きになれる自信がない。」
翔「…。」
憂「ごめんね。よし!あともう他に言うことないから。」
翔「…憂には、幸せになって欲しいんだけどな…。」
憂「…多分、無理かもしれないなぁ。
こんなに、好きになったの初めてだもん。」
翔「また、会おうな。」
憂「次会う時は、お互い人のものかも知れないね?」
翔「…だな。」
憂「…私、明日、送りに行かないから。多分、泣いちゃうし。」
翔「美紀みたいに、キスされたら今度こそ修羅場になる…。」
憂「あと、翔くんの帰り、待たないからね。」
翔「別にいいもん。憂のおせち、ぜってぇ食べに来るから。」
憂「そっか♪じゃ、また会えたら。」
翔「じゃあな、」
こうして、私と翔くんの最後の会話は終わった。
不思議なことに涙は出なかった。
君が、幸せそうに、笑ってたからかな?