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5つの小さな恋の唄

第1章 『two』主演*大野智*

俺は、気がついたら沙那江の手を引き、自分の車に乗せていた。

「ちょっ、どこ行くの?こんな時間に」

いまは夜の10:00

「いいから」

俺はどこへ行くというあてもなく、ただ車を走らせた。

「いよいよ明日だな」

「そうだね〜。実感わかないな…」

車窓には嬉しそうに微笑む君が映る。

ステレオから流れてくるのは、君を想いながら聴いていた曲。

『俺だけの沙那江にしたい…』

ふとそんな考えがよぎる。

そんな俺はサイテーだ。

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