テキストサイズ

ふたりのち晴れ

第5章 楠木―バレちゃった…





なんかもう疲れた…

泣き疲れたよ…


そんな事を考えながら僕は うとうと屋上で寝てしまった…








**********************

楠『…ん』

僕が目を覚ますと保健室のベットの上だった。


辺りを見渡すと、ベットの横に 巧くんが座っていた。


…え?なんで?


そういえば僕、そのまま寝ちゃったんだっけ。

巧『やっと起きた』

楠『…あっ。ごめんね!待っててくれたの?』

巧『正確には、待たされたんだよ。先生が家が近いから一緒に帰りなさいって』

楠『…。なんかごめん…。………って事は今何時?』

巧『もうそろそろ6時』

楠『……!?んじゃ早く帰らなきゃ!僕、夜ご飯つくってないしっ!』

巧『それなら俺んちで食ってけばいいじゃねぇか』

楠『悪いからいいよ…。それに…。』

巧『それに…?』

楠『僕の事嫌いになっちゃったよね?…』

巧『はぁ?』

楠『今までの人たちはそうだったから…』


あれ。また涙だ…。今度は溢れる涙が止まらない。

すると



ギュッ…
巧『あんまよくわかんねぇけど、泣くだけ泣いて涙とめろ』



巧くんは そういって僕を抱きしめる。
苦しいくらいに…


楠『う゛わぁぁぁん。だぐみぐう゛ぅぅぅん…』



ストーリーメニュー

TOPTOPへ