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雨の人

第7章 ヤキモチ

俺は、ふと我に帰り
ちょっと強引だった自分を
少し反省した


せっかくの
ゆきへの
おめでとうの電話
途中で切らせちゃったもんな…


「ゴメンな」


と言って、ゆきを開放しようと
俺は両手をほどいた




すると
その俺の両腕を
そっと握り


「ゆきも、ごめんね…川村さん…」


と言って




ゆきは

俺の胸に顔を埋めた





ごめんな、ゆき

俺は何も気にしちゃいないんだ





ただ、ゆきに

甘えたかっただけ





ゆきには

内緒だけどな

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