雨の人
第10章 嫉妬
「あきひろくん…怒ってるの?」
「怒ってないよ…
怒ってないけどさ~…」
「けど…なに?…」
ゆきは、俺の事が好きだから
その証拠に
一緒にシャワーを浴びても
いいって言ったんだ。
電気、消してくれるなら…
って条件だったけど。
「だってさ…
電気消すって言ったけど
けどさ~
真っ暗なんだもんなぁ〜」
ゆきは、バスルームだけじゃなく
脱衣所の電気まで消すもんだから
真っ暗で、何も見えなくて
危ないくらいだったんだ
だから結局
シャワーを浴びるだけに
終わってしまっていた。
「だって、恥ずかしいから…
ごめんなさい
あきひろくん…許してくれる?」
「ど~しよっかな~」
「許して?お願い。」
ゆきは、両手を合わせて
俺を見た。
ほんと、可愛い…ゆき。
「じゃあ…弁当!」
「お弁当?」
「うん、ゆきの手作り弁当
俺、食べたい。
来週一週間!!」
「(笑)いいよ、頑張る!」
「やった~!超うれしいっ。
一週間、みんなに自慢してやる!」
「じゃあ、ゆきも、来週は
お昼お弁当にしよっ。
川村さんと同じもの
一週間食べる!
なんか、楽しいねっ」
って、ゆきは笑った
ん~…もう、ゆきの事
たまんないくらい
大好きだ~!!!
思いっきり抱きしめたい!
ってゆ~か
もう、抱きしめてた(笑)
ぎゅ~。
外は少し明るくなってきている
そうだよな
飲み会が終わって
ゆきはしばらく寝ちゃって
その後シャワーを
浴びたんだ
もうすぐ
朝か…
俺は、ゆきを
ベットに連れていかず
ラグの上に
ゆっくりと押し倒し
優しく
とけるようなキスをした
ゆきに、電気を消されても
もうすぐ部屋は明るくなるし
カラダを隠す布団もない
今日は二人とも仕事は休み
いいよな?
ゆき…