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会議室から恋。

第11章 11 坂下健人

「有名やもん。あたしの前の部署でも」

「有名なん?!」

「生産管理の王子様やろ?みんな噂してた。帰ってきたら誘惑するって。あたしは見たことなかったから、想像すらできんかったけど」

なんか…。

この言葉で二人に責められるのは怖いな。

「で、どうなん?」

「あ…はい。その通りです」

この状況で否定できるわけもなく。

「やっぱりなぁ。杉山さんは、どうなの?」

「え?!」

俯いて、オレが買ってあげたコーヒーを両手で大事そうに持ってた杉山さんが顔をあげた。

「やって、杉山さん、坂下さんのこと目で追っとる」

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