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会議室から恋。

第20章 8 

「シャワーありがとう」

濡れた髪の毛をタオルで拭きながら歩いてくる坂下さん。

昨日見た顔と同じようで、かわいい雰囲気はない。

「はぁ・・・」

ソファに座り、ため息をつく坂下さん。

「どうしたん?」

「あぁ・・・。黒田さんにまた会わないといけないと思うと・・・」

「あぁ。そうやね。隣の席やしね」

「嫌な人じゃないんだけど・・・」

「わかる。今離れとるから、すっごい楽」

「引き継ぎやってるんだっけ?」

「うん。あと一週間言われたけど、もうそんなにないし」

「大変だね」

「お互いにね」

二人で顔をあわせ、苦笑いする。

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