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会議室から恋。

第5章 5 坂下健人

「いえ。遅くまで仕事してるんですね、杉山さん」

「まぁなぁ。あそこ、あいつしか英語できやんから、仕事量半端ないんやないか?」

「そうなんですか…。あまり、仕事を増やさないようにしましょうか…」

「ええねん。あいつ、彼氏と別れたばっかで、仕事したいんと」

「え?」

片手で杉山さんから届いたメールを見ながら、パソコンの画面を覗く。

「高校んときから付き合っとたらしいぞ。それが、家帰ったら、他の女とヤってる最中やったんやと」

「…詳しいですね…」

そんなことがあったなんて。

「ああ。あいつの親友とオレの嫁さんが仲良くてさ」

だからって、そんな事情を黒田さんが知ってるのはどうかと思う。

"気をつけて。明日、休みでしょう?ゆっくり休んでください"

そう、メールをして、ケータイを閉じた。

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