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会議室から恋。

第10章 10

「坂下さん」

仕事が一段落し、気が抜けたから、帰る用意をして、坂下さんが座る後に立った。

「杉山さん!」

急に立ち上がり、後ろを振り返る。

「終わったんですか?」

足元から、頭の先まで見られた。

「ん?杉山もお終わったんか?」

「はい」

「駅まで、歩いてて」

耳元で坂下さんに言われ、何も言わずに頷いた。

黒田様には聞こえてないはず。

「お先失礼します。お疲れ様です」

挨拶だけし、振り向いた。

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