チョコレート
第6章 親友
店を出て
私たちは
家に帰ることにした
外は静かで
夕日が綺麗だった
少し前に隼人と凛ちゃんが
仲良そうに歩いている
「世間って狭いね…」
「しかも俺らの方が後だったんだな」
「全然気付かなかった…」
彼女いるのは知ってたけど。
2人は半年以上前から
付き合ってたらしい。
私はなんとなく
前の2人を
微笑ましそうに見てる
陸の顔を見た
顔が綺麗に
夕陽に照らされていて
思わず見とれた
「ん?」
私の視線に気づいた陸
「え、あ…
かっこいいなと思って…見とれてた」
なにも考えずに言葉が出た
「…お前なぁ…」
陸は一瞬
少し困った顔をした
「あ、素直に言い過ぎた」
思わず笑ってしまう
「彩。」
名前を呼ばれたのと同時に
唇が重なった。
「ん…」
軽いキスだけど
いつもよりドキドキする
5秒ぐらいして
唇が離れた
前からちゃかす声が聞こえる
「好きだ」
夕陽のせいか
陸の顔は少し赤かった。