この前、人を拾いました
第107章 ⑩—7 人生っていうものは、本当にサプライズ続きで…
トクンの心臓が鳴って、私も目を見開いた。
「どうかしましたかっ…」
もしこの子になんかあったら…っ
いてもたってもいられなくて、私は、レイの手握っていた力を無意識に強めた。
「いや……問題ないので、安心して下さい。
ただね……」
問題ないと聞いて胸をなで下ろす。
でも、先生が言葉を続けたから、再び私の身体には緊張が走った。
後に続く言葉が怖い…
もしかして、問題あっても、パニックにさせないために問題ないってとりあえず言うみたいな、そういうやつ⁉︎
「なっ、なんだ!!
早く言え!!!!!」
かんっぜんにパニックなレイはこれでもかと目を見開いている。
そんなレイの視線にもまるで慌てない先生。
そして超音波の器具を置くと、私とレイの事を交互に見つめて、ゆっくりと口を開いた。