この前、人を拾いました
第37章 ④―4 今、私、拾われました
「本当に何にも知らなかったんですね……」
憐れみの目を向ける若村さんに、また再び泣きそうになる。
「っていうか、みきさん、今日どうするんですか?
このまま僕んちってのは不味いですよ、やっぱり。」
そう言って、冷蔵庫へ向かう。
そう、
あれから、公園で久しぶりに再会した若村さんに、家出したことを説明した。
─────────とりあえずうちに来てください、理由はそれからききますので
そんな若村さんの言葉に甘え、私は若村さんちにお邪魔しているわけなんだけど…