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この前、人を拾いました

第41章 ④―8 心変わりは突然に

「そういうことです。」



否定するかと思いきや、レイは調子を変えずそういって、九条院さんの肩に手を置いた。




「で、でも、あの女はっ!?」



そう言って私を指差す九条院さん。



私は
唇がわなわなとして、
目に涙がたまっていった。


お願い、

レイ


うそだっていって?



ねぇ、



僕はみきちゃんが…いや、まいでも
さきでも
あいでもいいから


大好きだぁって叫んでよ…


クルッと振り向いたレイの目は


身体が凍りつきそうなほど冷ややかだった。


「あぁ、


"あれ"は、

ただの召し使いです。」







目の前で





なにかが音を立てて崩れ去った。

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