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この前、人を拾いました

第51章 ⑤―5 兄と変人とそしてまた変人

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お兄ちゃんがお風呂に入ったのを確認すると、

私はリビングに戻って

ケータイを取り出した。




「おいっ!放置か!僕のことだって構え!」



「うるさい!」


身体を近付け今にも発情しそうなレイを私は軽くいなすと、電話帳検索してダイヤルをした。




ルルルルルル…

ルルルルルル…



頼むっ!出てくれ!



そう念じた時だった。




「はい、もしもし」



と受話器から懐かしい声がした。




「あっ、もしもし、あの…夜分にすみません、みきです…」




「みき……?
あ、みきって、みきちゃん?!」



と明るい声が返ってきた。

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