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この前、人を拾いました

第53章 ⑤―7 兄夫婦とクリームソーダ

「あ、じゃあ私先に言って、払ってきますね!」


と言って席を立ち上がった。


「えっ!?やだやだ悪いわ、ここは私が……」



とすかさず華美さんも立ち上がる。



「いえいえ、

今日はおめでたい日ですから、私に払わせてください。」


「でも…」


「いいからっ」


私が強引にそういうと、華美さんは、渋々じゃあ…といって、ニコッと笑った。




そのまま私は伝票を持って、レジに向かった。



「〇〇〇円です。」



「はい。あの……なんか、うるさくしてしまって本当にすみませんでした…」


ウェイトレスさんに頭を下げると、彼女は軽く微笑んだあと、


「いえ、見ごたえありましたから。」


と言った。

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