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この前、人を拾いました

第73章 ⑦―4 彼はやっぱり彼な訳で

実をいうと
『たまには電車でいこう!』と私が提案したときの
レイの異様なテンションを見たときから少しだけ嫌な予感がしてたのだ。



でも、
嫌な予感なんか、
レイと暮らしていたら日常茶飯事なので、
特に気にしてなかった。


それがいけなかった。


───数時間前



『レイ、Suica持ってる?』


『んん!?冬なのに電車乗るのにスイカがいるのかっ!!ハハハハハ!』


とレイが笑ったときは、


この人、随分古い在り来たりなギャグをいうな…


と冷ややかな目で見るだけだった。

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