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この前、人を拾いました

第76章 ⑦―7 ヒーローは変態で変人で甘え上手

扉の向こうで


先ほどぶつかった男の子がぼんやりと立っているのが分かった。



「手応えがないなっ!!! 弱すぎるゾッ!! いやっ僕が強すぎるのかっ!! ハハハハハハハ!」



バタバタ倒れた男たちの山にムカつくほど長い足を乗せてレイは腕を組んでいた。



なんか…

本当にドラマみたい…



感心すると同時に、ホッとしたせいか、涙がポロポロ出て止まらない。



笑ってないで…

早く…っ…

口と手の縄ほどいてよっ…



「さぁっ…たえちゃんっ!」



ようやくクルリと振り返ったレイは、楽しそうに笑って私に近付いてきた。


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