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この前、人を拾いました

第77章 ⑦―8 結局彼の弱点は…

誰かと思って見たけど、
バカでかいバラの花束が邪魔して顔が見えない。



「ごめんっ…僕が悪かったよっ!! でももうみきちゃんのことは本当に好きじゃない…!僕の心は、百合子ちゃんでいっぱいなんだっ」



みきちゃんって言った?



聞いたことのある声…だけど思い出せない。


首をかしげていると、隣で百合子先輩が、やっ…と小さく呟いて頬に手を当てていた。



何々、どゆこと?



訳の分からぬまま、バラの花束がこちらに向かって歩いてくる。



「この通りだ…君は百合だけど、このバラのように赤く美しく…そして僕を惑わす…」



…………こいつマジか?


言っていることの訳が分からない…



きっと呆れているだろうと思って百合子先輩をチラッと見たら、


百合子先輩はウルウルしながら、その花束男を見ていた。


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