この前、人を拾いました
第82章 ⑧—2 ラクダがいっぱいで土は赤くて…
前方のレイが途端に静かになって少し違和感を覚えた。
うほぉ!だの、ふぁ!だのさっきまで騒いでたのに…
「レイ〜〜!すごいねぇ〜ラクダってこんなに高いんだ〜」
そう私が前にいるレイに聞こえるように話し掛けると、レイはラクダに揺られながらゆっくり私の方を見てきた。
暗いから表情がよく分からないけど、何も言葉を返さないレイに不安が募る。
何よ…シカトすることないじゃない。
それとも、なに?
俺はセレブだからラクダに何か何回も乗った事あるぜ!
とかそんな事思って私をバカにしてるの…?