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この前、人を拾いました

第8章 ①―7 キモチ

私はまた悲しくなって、
レイの腕をつかんだまま泣いた。

そんな私の様子をレイは困るでもなくただ見つめていた。


当たり前だ。


レイは私のこと、
拾ってくれた親切な人としか思ってないんだ。


私ばっかり・・・

私ばっかりがレイの言う事、

することにいちいちドキドキしてるんだ。


名前だって、

いくらみきだといっても呼んでくれない。


他の女の子にも同じように、

好きだとか

かわいいとか

言って・・・。


そして私にしているのと同じように抱き締めるんだ。

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