テキストサイズ

この前、人を拾いました

第93章 ⑨ー3 別れは突然に、とは良く言ったもので


未だに、レイは私のことは見ない。



本当に何なの。


読めなすぎて腹が立つ。


ここは謝るところなんじゃないの?


『そんなこと言わないで』とかさ
『僕はさきちゃんがいないと生きていけない』とかさ


何でもいいよ。
なんかしゃべりなさいよ。


それとも、私たちはやっぱり───…




私の方に向かってきたレイ。


じっとその瞳を見つめると、


レイは私の脇を通り抜けて、そのまま部屋を去って行った。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ