テキストサイズ

この前、人を拾いました

第95章 ⑨ー5 お久しぶりです!?

訳が分からない。


今日、出来事の密度が濃すぎる──…


そんなことを思いながら、私は玄関に佇む人物を眺める。


言わなくても、彼が大物であることが分かるほどの風格。

高い身長と、ダンディーに伸ばしたヒゲ


もう60歳は超えているのに、そう思わせないほど若々しい。


「さっ…西園寺代表っ……」


「おお…これはこれは、うちの100周年パーティー以来ぶりかな?
確か…名前は…さきさんと言ったかな?」


レイが…私の名前を覚えてくれないのは、この人の遺伝に違いない。

そう。

私の実家の玄関に、何故か西園寺財閥の代表……つまり、レイのお父さんがいる。


それだけでも、驚きなのに……


ストーリーメニュー

TOPTOPへ