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この前、人を拾いました

第95章 ⑨ー5 お久しぶりです!?



「みっ、みき! もしかして、さっきのっ…あっ、あの…!」


言葉が続かないお母さん。


きっと、
『あのさっきまでこのうちにいた、ヘンテコな生物ってもしかして』って言いたいんだと思う。


「うちのドラ息子…礼二が……何かしていないと良いのですが…」


……あぁ…西園寺代表…もう遅いですね…


「「むっ、息子っ……!!!」」


私が心の中で返事をしていると、お父さんとお母さんが、声を合わせて目を見開いていた。


「あぁ……みきさん……その顔はっ…手遅れでしたかっ…」


「わッ若村さん!!!!!」


小柄で童顔──…
レイの大学の後輩だという彼は、もはやレイの付き人みたいな存在だ。


あ〜…やっと安心する人が来てくれたっ……


「……絶対に大変だろうなと思いまして…」


「え?」


「結婚のご挨拶に行くって礼二先輩から聞いていたので…
あ、もちろん、『今度結婚の挨拶に行くんだ』なんて、そんなまともな言葉は話してませんでしたけど。」


ニコッと優しく笑った若村さん。

やばいっ……今まじで若村さんが仏に見える。

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