この前、人を拾いました
第102章 ⑩—2 雑誌と検査薬と、それからわたし
「わっ…私っ!!!妊娠してるかもっ!!!!!!」
私の叫び声に、レイの動きが止まった。
それと同時に、レイは私の手の中にある検査薬を掴んだ。
まさに、私がさっき、トイレでかけた場所…
おう……まい…が……っ
私が心の中で、そう呟いたと同時に、レイは、うっ…と呻き出した。
「レイ……?」
突然トイレにダッシュしたレイ。
そしてその後、うえぇええええという大きな声が部屋に響いた。
しっ…失礼ねっ…!
そりゃ汚いかもしれないけど、吐く必要まである!?!?
ムッとしている私の手に握られている検査薬。
そこに妊娠を知らせる線は表れていなかった。