この前、人を拾いました
第102章 ⑩—2 雑誌と検査薬と、それからわたし
「うええええええぇえ」
「ちょっと、レイーーー? 大丈夫???」
さっきからずっと吐いているレイ。
私への嫌がらせかと思っていたけど、どうやらそうではないらしい。
本当に具合が悪くて帰ってきたみたいだ。
通りで顔色悪かったからな……
フラフラとリビングに戻ってきたレイは、力なくうがいをしたあと、私の座っているソファーへと倒れ込むようにして、座った。
「……具合悪いの…………?」
「まさか………。かなちゃん、風邪というのは愚かな人間がなるものだっ……」
そんなに真っ白な顔で言われてもねぇ……
「そんなことより……えみちゃん…。さっき……妊娠してるかもって…」
「あー…」
バツが悪くなった私は、レイから目線を外す。