高校1年生
第10章 10
「それで…結花をいじめてたら結花は保健室登校をするって聞いて。」
「…」
「そしたら結花は先生と絶対付き合うって思って。」
「うん…」
「そしたらやっぱり結花たちは付き合った。まぁそれを知ってるのは私だけだと思うけど。」
「え??」
何で紗羅だけなの??普通紗羅が知ってたらみんな知ってるはずなのに…
「ちょっと結花たちを観察してたらわかったわ。バラそうと思った…でもそんなことしたら絶対先生に嫌われると思ったから、言わなかった。」
「そうなんだ。」
紗羅、そんなに先生のことが好きだったんだね。
「私は悔しかった。結花ばっかりって思っちゃって…本当にごめんなさい。こんなことになるなんて思わなかった。」
「もういいよ。わかったなら。でも、先生は止めといた方がいいよ。絶対に」
私は真っ直ぐ紗羅を見た。
「…わかったよ。」
「うん、なら良かった。」
「……帰るとこないんでしょ。今日はうちに泊まんなよ。」
びっくりした。紗羅がそんなことを言うなんて。