高校1年生
第11章 11
しばらく待っていると、翔平さんがお風呂から出てきた。
「ふー、気持ちよかった。」
「翔平さん、私そろそろ行くよ。」
私は翔平さんに言った。さすがに朝までいるのはまずいと思ったからだ。
「えっ??どうして、まだいいよ。帰るとこないんだし。」
「ううん。やっぱり帰るよ。翔平さんに悪いし、家族の方に見つかっちゃヤバいでしょ??」
「…あぁ、わかった。じゃあちょっと待ってて。今、お金持って来るから。」
翔平さんは部屋から出ていった。
ちゃんとお金くれるんだ。いくら貰えるかな。
翔平さんが戻ってきた。
「はい、お金。少ないけどごめんね。」
「ううん。ありがとう。」
私は中身を見ずに鞄にしまった。今みたらお金目当てだと思われちゃうからね。まぁ、それが目的なんだけど。
「じゃあ、行くね。」
「あぁ、途中まで送るよ。」
「うん、ありがとう。」
私たちは玄関へ向かった。