高校1年生
第15章 15
「……できた…」
できたのだ、うどんが。覚えているものなんだな。
私はできたうどんを食べた。食べているときにふと、昔のことを思い出した。あれはまだ小学校低学年のころだった気がする。
――――――…………
『お母さんー。何作っての??結花も一緒に作るー!!』
『はいはい。わかったわよ。作ってるのはねー、うどんよ。』
『うどん??結花も作りたいー!!』
『わかった、わかった。じゃあこれ入れて。』
『うん!!』
――――――…………
お母さんに会いたい…でも、もう会ってはだめだ。
私は自然とでていた涙を拭き、ナツキさんに選んで貰った服を着て外に出た。