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月の綺麗な夜に

第8章 気持ち

私は手の甲で涙を必死に拭って、流星の胸を再度両手で押して



「大丈夫。早く彼女のとこへ行って?」



流星から体を離して無理矢理、ニコっと笑みを向ける。

でも、流星はニコリと笑わず真っ直ぐ私を見下して





「彼女の所には行かない」





‥‥・・え・‥・?





「彼女は関係ないから。」




この言葉に思わず目がパチクリと見開く。




‥・関係ないって‥?




「ここで雫月ちゃんが来るのを待ってたら彼女が偶然通りかかっただけだから。」




「え‥・?」




「だから俺と彼女、何の関係もないから。」






力強い視線を向けて言った。







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