占いの館【YES∞NO】
第8章 辛口チョコレート
黒いカーテンをくぐり…先へ進む…
暗い空間に俺は足を踏み入れた…
どのくらいの広さなのか…
天井はどこなのか…それすらも解らない…
ただ…広い…と、だけ感じる…
すると……真ん中に…ポワンと明かりがついた…
まるで、蝋燭に火を燈したような…はかない光…
しかし、暗がりに目が慣れていたせいか…
その微かな明かりでも、十分だった…
ガタガタ…
「!!!誰か、いるのか?」
「ん゛―…ん゛!!!」
微かに声がする…唸るような…吃る声…
目を開き…声の方を確かめる!!!
「ん゛!!!ん゛―――!!!」
そこには…
全裸で…冷たい石のテーブルに繋がれ身動きの取れない…
河野 世那がいた……