占いの館【YES∞NO】
第3章 家庭のルール
イブは、水晶に手をかざした。
『では…お客様の悩み…覗かせていただきます。
ゆっくり深呼吸してください』
瞳を閉じ集中するイブのまつ毛は長く…
俺は水晶を見つめるより、彼女を見つめていた。
「ほら、集中して?
イブが気になるのは解るけど」
茶化すアダムに我に返る…
『…家庭の悩み…かしら?
水晶に奥様?が映ったわ…』
ズバリ当てられ、動揺してしまった。
「…驚いた、その通りだよ」
「イブ…他には何が見えるの?」
再び瞳を閉じ…
集中
『…男性…が…』
「ああ…妻が…浮気してるんだよ。
オシャレして出ていく彼女に違和感がなかった訳では…」
俺は、妻を心から愛している。
それは変わらない
「奥様は…どうして、浮気をしてるのかね…」
アダムの声に…俺も疑問をもった